誇りある未来に向けて ~ 「家庭教育支援条例」
昨年、県議会におきまして、私どもの会派から提案させていただいた
「家庭教育支援条例」が制定されました。
条例案策定に向けたプロジェクトチームの事務局長として、
議会での検討委員会の委員として
約1年4か月、各方面への聞き取りや先進地視察など
条例案作成に携わらせていただきましたので、
感慨深いものがありました。
いつの時代でも、子育てや教育は大変なのだと思います。
しかし、今は今で、様々な課題があるのも現実です。
県のアンケート調査によりますと、
75%の保護者が自らの教育や子育てを肯定している半面、
同じく70%もの保護者が、
不安や悩みを抱えながら子育てや教育をしているという結果があります。
県内の家庭状況は核家族化が進み、
全世帯の1/4の家庭にしか子供はいません。
保護者の中には、溺愛や過保護の親がいる一方、
放任や虐待の増加など、二極化を問題視する意見も多くあります。
今改めて、教育の原点でもある家庭での教育について、
保護者だけでなく、学校や地域社会、企業までも含めた、
社会総ぐるみの子育て支援を目指した条例です。
始めて条例制定に深くかかわりましたが、
制定後、教育・福祉分野での予算が
6100万円増額されたのにはいささか驚きもしました。
課題は保護者同士の相談体制の確立と連携、
家庭教育や人づくり政策など、
減額され続けてきた子ども達への社会教育関連予算の増額です。
小学生3人と1歳10か月の子供の親としても、
学校や塾での勉強も大切ですが、
社会での実体験、お祭りなどでの地域社会との触れ合い、
礼儀やしつけの大切さ、今まで当たり前だったことを
見直すきっかけにもなって欲しいと思っています。
先進地の熊本県を視察した際、
担当の方や議員から
「制定」よりも「制定後」の取り組みの大切さも伺いました。
静大の阿部先生からも、今の教育界に欠けている部分に
光を与えていただけたとの感謝の言葉も印象深く残っています。
条例制定をきっかけにして、子どもにも親にも、地域の未来のためにも、
子どもの育ちや教育の大切さを主張し続けたいと思っています。